度肝を抜かれる。(波状攻撃編)

まず1回目。
こちらはたいしたことないんだが、昨日の夜見てたテレビ番組で玉置成実がちょっと綺麗に見えた。
もちろん俺は歌ってる時の彼女をカメラが真正面から撮ることはなかったのに気付いている。
芸能界に居続けるつもりなら、無論そういうのでなくても頑張ってほしい。
なぜなら同学年だから。俺は同学年だけで世界全体を支配する日を望む者である。
 
本丸。意外すぎて声が高くなりそうになった。
皆さんご存知のZ会の近くのveloce行ったんですよ。時間潰すために。今日はモスバーガーオリエンテーションの日なんでね。
したらレジうちの人が俺に話しかけてきたんですよ。
「いのうえくんですよね?」(相手がどのような漢字を思い浮かべていたかは不明)
次の一瞬俺の脳裏に1000通りのveloceのレジうちの女の子に話しかけられる理由を考えた。が、答えは出ず。
俺は「あー、はい」
と言ってアイスティーをグラスに注いでる後ろ姿と、名札の名前と今までの全ての悪行の組み合わせ方を考えるが答えはまだでない。
「……」
トレイにアイスティーのグラスを置きながら彼女は言う。
Z会にいたよねー」
有力な情報を得た俺の回路はそれまでよりもさらに回転率をあげ、顔の画像を検索し続けるが、見付からない答えにフェルマーの最終定理を思い出しながら僕はぎりぎりのタイミングで二の句を次ぐ。
「えーと、なんか授業一緒だった?」
「そうそう。せかいしー」
あと数ヶ月もすれば死細胞になっていたであろうニューロンに伝達物質が射出され、やっと誰かをおぼろ気ながら想起し始めた俺はその輪郭をハッキリさせるために返事をする。
「あーあの◯◯さんの友達の?」
「そうそう。◯◯(俺の高校)の◯◯とか◯◯と知り合いなんだー」
一抹の落胆を胸に抱えながら、会計待ちしている人が居ないことを確認しながら二言、三言交した後、僕はトレイを持ち上げて席につく。
状況を整理しながら、記事を書きつつメアドの教え方を考えた。
Suicaが利用範囲を広げた日に渋谷で配ってたメモ帳を思いだし満足する自分を見い出す。
アイスティーが温くなるのを忘れてメールフォームに文字を打ち続ける僕に、着替えてきた彼女は話しかけた。
「アイスティー飲めよ(笑)となりいい?」
時計を見れば午後二時から5分程度過ぎていた。
納得した僕は言い訳と共に世間話をくりだした。
以下略
 
その後30分くらい雑談しました。
俺としたことが、調子のって自分の野望を話したら随分話について来てくれた。世間の女子高生の認識を改めるべきかとも思うほど、共振した。あれが芝居だったら誉める。
俺特有の独占欲がでてきたが、すんでのところで自制できた。
今度は聞き手に回ろう。同じ学部の女の子と付き合ってもいいかも。