時代を生きながら、時代に辱められながら、書けば書くほど僕は曖昧になる自分を止められない。

正解など自分で見つけねばならぬのに、正解を他者に求めている僕は、救われえぬ定めを生きているのか。
これは戦いだ。失った自分を僕は必ず見付だし、奪い返し、勝ち誇ってみせる。僕は僕を引き受けねばならない。
僕は、誰に生かされているわけでも、誰かのために生きているのでも、誰かの人生を請け負っているのでもない。
どうか僕よ、僕を手放さないでくれ。僕は僕でしかありえないはずなのだ。僕は僕以外にはなりえない。僕は僕を引き受けねばならない。