漠然としすぎる劣等感

選択という捨象が受け入れがたく感じる原因は、何を捨て去ったかが分からないが故に不安を感じているからだなんて、僕は気付かなかったよ。
友人達は次々に明晰に、詩的に、知的に、積極的に、攻撃的に、なってゆくばかりで、僕は、僕がやらねばならないことに気付けぬが故に、焦りを増やすばかり。
今、前にあることをこなしてゆこう。
疑いは思念の中へ閉じ込めておこう。
現在を、自分の行いを、選択したら没頭しよう。
悲しんでばかりいてはダメだ。
なぜなら僕は、あなたに、まだ伝えられていないことが、あまりにも沢山残っているんだよ。
僕は、もっともっと、生きることを鋭くしていかなければならないのだ。
もっとあなたへ正しく伝えられる術と、伝えるべき正しいことを手にしていかなくてはならないんだよ。
どうか、もう少しだけ、僕を待っていておくれ。