僕は、生きながらにして死んでいる。

死にながらにして、なおも生きる人々を見て、僕は、思う。
でも、生きながらにして生きる方法が分からなくて、僕は、泣く。
泣くことすら儘ならず、僕は、死にながら死ぬことを、ただ待つのみ。


もしかしたら、僕は、一生こうなのかもしれない。
元気が溢れている時や、湿度に満足できない時のような、本当に、極たまに、憤りを感じてみたところで、自分で自分が変えられなくって、変え方が分からなくて、ただただ他人に感心するばかりで、環境に流されて、生きていることを気づかれず、生きることを感じられず、いつの間にか生きてしまっていて、それに納得させられているばかりで。
他人に迷惑をかけて、頭を下げて許された気になって、自分の不遇を、変えるのではなくて憂さ晴らしでごまかして、うそをうそで塗り固めて、自分の人生を押入れの奥のほうに隠して、自分にだまされてることを忘れようとしているのだ。
真実から目を背けて、悲しいふりで言い訳して、すべての終わりの訪れとともに過ちを知る。


心の中で、ふられたことにした。
僕は、警戒を解くための努力を始めようとしたけど、それすらも拒まれたから。あなたは、きっと僕が許せないであろうことを、はっきりと分かっているのだと、思うことにしました。あなたに、不快な思いをさせることが、僕の望みではないし、あなたは、僕をなるたけ不快にさせぬように、断ろうとしているから。平和は、保たれているときが、美しいのだ。


もう、あのころの、居ても立ってもいられなくて、書きなぐってしまう、逸る心とか、思いを伝えること以外に、おさめることなんて出来ない昂ぶった心は、僕によって殺害されてしまった。今、ここに残っているのは、過剰に、快楽的な、堕落の具現化した、肉塊。
誕生なんて、誰一人望まなかったのではなかったの……?