安全牌と恋愛

彼女なら、僕と付き合うかもしれないなどと考えてしまっている俺が最も、恋愛資本主義の犠牲者なのかもしれない。
先輩も言っていたように、恋愛はそんなところでは起きない。
理性ではなく、感情で行動してもよいのが、というかしなくてはならないのが恋愛であるとは定説である。
僕を懐疑へ誘う不埒な理性は、感情を押し殺すには十分過ぎて、でもそれが最も恋愛から遠ざけていて。